冬の中庭に想う

2005.4.5

我が家の中庭には一年中何かの花が咲くように造園設計をした。
今年の冬も寒くてなかなか春の訪れが来なかったが、鮮やかな黄色のロウバイ(蝋梅)が今年は例年よりも多く綺麗に咲き嬉しかった。
部屋のガラス越しに眺めては色々なことを考える……。


そうこうしているとメジロやシジュウカラなどの小鳥が必ず二羽の対で飛んできて、桃やサルスベリなどの木々に留まり、ちょこちょこと動き回るので見ていて可愛らしい・・・。しかし、時々大きめのヒヨドリが飛んできてぎゃーぎゃー鳴いて追っ払ってしまうので、この世界も生存競争が激しいのだな、と我が身になぞらえながら考えを及ぼすのである……。

この庭を造ってから12年になろうとしているが、その間様々なドラマがあり、人生模様があって時間が経過してきたものだ……。

人生というのは仮の舞台のようなもので色々な場面が演じられるが、その時々の場面である人間が主役になったり、脇役になったりしながらドラマが展開されるわけであり、ある時には主役で偉そうな顔をしていた役者がいつの日にかは落ちぶれた脇役になっているかもしれないのだという。全くその通りであるのが人生ドラマであろう。

“人生は仮の世である”とはほんとに含蓄のある表現だと感じる。

「明日は我が身・・・」という言葉もあるが、ほんとうに最近の世の中は毎日が何が起こるかわからない恐ろしい世界だと思う……。だから、毎日を家族全員が無事に過ごせれば、ありがたいと思うことにしている。こんなことを言うといかにも年寄り臭いと思われるかも知れないが、天命を幾つか過ぎた世代になるとこれが現実味を帯びて来るのである……。

自宅の中庭で寒空に咲くロウバイとサザンカの花を突っつく小鳥たちを見ながら、一人ティータイムをして、いろいろ考えさせられるのであった。』 ……。